2012/02/18

お蔵出し、卒論の一部


大学4年のときに書いた卒論の一部を若干校正してアップ。
書いていることは、社会人になってから何をすべきかということを整理したような内容になっているのだけど、現状はまったく逆のことしている・・・。
流されてるなと思う今日この頃。


■バブル崩壊後の日本社会の特徴

 これまでの日本社会は、戦後50年間、オイルショックなどの一時的な落ち込みはあったにせよ右肩上がりの経済成長をつづけた。その結果、日本の経済成長は約50年の間に日本社会をモノで満たす事ができた。戦後間もない頃の何もなかった状況から始まった日本の「モノ造り」という目標は50年経った現在、ほぼ達成され一つの成功を収めたものといえよう。自分の身のまわりを改めて見まわすと、人口の多い地域などでは、自転車で5分ほどの時間で移動できる範囲に多いところで3〜5件はコンビニエンスストアが存在し、多種多様の商品が常に並んでいる。日本社会は近年、モノが満たされたと同時にものが溢れるようになったといえよう。
 こうした状況の中で、企業がこれまでのような経済成長を続けるためには、日本以外の国への進出が求められるようになった。このような現象は、企業のグローバル化などと一般的に語られている。インターネットビジネスなどが近年盛んに語られるのは、このような企業のグローバル化を求める動きの一つであると考えられる。グローバル化を語る企業は、成長や開発、量的拡大といったことを基本的な目標としていることはいうまでもないだろう。こうした企業の動きは、いずれ世界の国々をモノで満たし、また溢れ出すことであろう。つまり、そうしたバブル以前から行ってきた経済活動を繰り返す事には、いずれ限界があることを現在の日本社会は指し示しているものといえよう。
 現代日本社会の特徴は、繰り返しになるが、「日本においての経済成長は、既に頂点を迎え達成された」という点にあるだろう。それゆえ、今後の日本における経済活動は、まず、これまでの経済成長の過程で目標とされてきた成長や開発、拡大といったことから目を離す必要があるだろう。そこで今後、経済活動を行うにあたっては、成長ではなく持続という言葉が重要であるものと考える。また、開発ではなく発展であり、量的拡大よりは質的向上が重要であると考える。まず、持続といった時にそこから見えてくることは、これまでの経済成長を支えてきた大量生産大量消費のシステムではなく、良質なものを必要な分だけという新しいシステムのあり方が見えてくる。発展という言葉からはこれまでの開発という目標の通りに、山野を切り開いて新しい産業をおこし、人間の生活に役立ててきたわけだが、今後そこから生まれた資源をいかに有効に利用してゆくか、役立ててゆけばよいのかということが見えてくる。質的向上という言葉からは、経済のグローバル化に対して、経済活動のローカル化という視点が見えてくる。グローバル化とは、標準化された水準のモノを量的に広めようとする動きであるから個々の質的な向上を図ることよりは、水準を落とさないことが重要視される。ゆえに、質的向上とは、個人の身体が及ぶ範囲でのみ実戦してゆけるものといえる。そこでローカル化という視点がでる。グローバル化の進展における経済活動はいずれ限界が見えてくるわけだが、質的向上を目指す場合、上限はなく無限の可能性があるのでなないだろうか。このことからグローバル化とローカル化を比較した場合、ローカル(地域社会)における経済活動のあり方に目を向けることが重要であるといえるのである。
 以上のことをまとめていえば、現在の日本社会に求められていることは「持続的発展(keep up progress)」と「地域社会におけるイニシアティブ(local initiative)」の2つであることがいえよう。本論文では、以上の2つの点を踏まえ第3章における事業に向けての着想の提示をおこなった。


2 件のコメント:

端田 さんのコメント...

懐かしいですね。
そうそう、昨年10月に半田先生や武蔵君とも話したのですが、そろそろサマーセミナーを復活させませんか?
GW当りに、東京もしくは仙台で。
まぁ、半田研メンバーは皆東京だから、東京の方が現実的なのかな?

社会人になり、色々と思うところありとか、意外と社会って心地いいじゃんとか思っていることもありなどなど、そんなんをざっくばらんに話合える場をもうけたいのですが、いかがでしょう?

Saekick さんのコメント...

サマーセミナー是非やりましょう!!
10年以上ぶり!!
仙台でも参加しますぜ!!!